「YouTubeやSNSに動画を配信しようと試みてはいるものの、最適なアスペクト比や解像度がわからない……」とお悩みではないでしょうか?
アスペクト比や解像度の設定が不適切な場合、画面の歪みや領域の欠陥など、様々なストレスを視聴者に与える恐れがあります。
映像品質の劣化を防ぐためにも、正しいアスペクト比を知りましょう。
本記事では、YouTubeをはじめとする各SNSに最適なアスペクト比や解像度を解説します。
※本記事で紹介する情報は、2023年2月時点の内容です。変更となる場合もありますので、予めご了承ください。
アスペクト比・解像度とは
アスペクト比・解像度とは、動画のサイズや画質に関する用語です。
動画の見やすさに影響する大切な要素でもありますので、動画を制作する前に1度、基礎的な知識を把握しておきましょう。
なお「その他の動画編集用語も知りたい!」という方は【発注者様向け】依頼する際に知っておきたい動画編集用語12選!も併せてご覧ください。
アスペクト比
アスペクト比とは、画面や映像などの縦と横の比率のことです。
例えばアスペクト比4:3は、画面が4対3の比率で表示されていることを意味します。
アスペクト比はテレビやモニター、映画などで使われますが、最近ではスマートフォンでも利用されるようになりました。
アスペクト比の設定が配信媒体にマッチしていないと、映像が自動で伸び縮みしてしまい、せっかく作り込んだ動画が台無しになる恐れがあります。
動画の目的やターゲットに合わせて配信する媒体を決めるのはもちろん、適切なアスペクト比の選択が重要と言えるでしょう。
解像度
解像度とは、映像や画像1インチ(2.54cm)幅に含まれる画素の密度を示す数値です。
テレビやPCの画面は格子状に表現されており、解像度の数値は1インチをいくつの格子に分けるかを表します。
例えば解像度1280×720の場合、1インチに対して縦に720列、横に1280列の格子状に画素が表現されます。
つまり、解像度の数値が大きいほど高精細・高画質な映像になるということです。
ただし高画質な映像に対して、再生するデバイスやプラットフォーム側のスペックが追いつかない場合もあるのでご注意ください。
アスペクト比と同様に、解像度も適切な選択が重要です。
代表的な6つのアスペクト比
各アスペクト比の特徴を把握することで、用途にあった選択ができます。
動画制作で使用されている代表的なアスペクト比と、そのアスペクト比が使用される場面や背景を確認していきましょう。
ワイド(16:9)
ワイドは、YouTubeや地上デジタル放送などで用いられるアスペクト比です。
一般的で馴染み深いサイズ比率なので、視聴者はどのようなシーンであっても違和感を感じにくいです。
スタンダード(4:3)
スタンダードは主に地上アナログ放送やDVD、VHSで使用されていたアスペクト比です。
地デジ化以降は需要が減ったものの、セミナー会場では4:3のスクリーンを使用している場合もあり、現在でも利用されています。
他にもプレゼンや研究発表、イベントの映像演出など様々なビジネスシーンで活用されています。
シネマスコープ(2.35:1)
シネマスコープはワイドよりも横長なアスペクト比で、多くの映画館が採用しています。
またYouTube動画でも、シネマチックな雰囲気を演出するために活用されます。
YouTubeでシネマスコープを活用すると、映像の上下に余白が生まれ、動画画面に表示されるタイトルや登録ボタンなどが見えやすくなるメリットもあります。
スクエア(1:1)
スクエアは正方形型のアスペクト比で、InstagramやFacebookなどのスマホ向けアプリで利用されます。
全画面表示と比べると、動画を大きく表示しながらテキストスペースも確保できるのがメリットです。
ただしPCやタブレットで動画を視聴する場合は、違和感が生まれやすいのでご注意ください。
スクエアを活用する際は、スマホ向けのコンテンツに絞りましょう。
縦型(9:16)
縦型は縦長に映像を表示するアスペクト比で、主にTikTokやInstagramのインスタライブで利用されます。
縦向き動画のSNS投稿や、スマホを縦持ちにして動画を楽しむ習慣が馴染む中で普及しました。
縦型はスマホ画面全体に映像を表示できるので、スクエア以上にダイナミック。映像に盛り込める情報量も多いことが特徴です。
WXGA(16:10)
WXGAはプロジェクターやパワーポイント、ビジネス向けPCのディスプレイなど、様々なビジネスシーンで採用される機会が多いアスペクト比です。
ワイドと比べると少し縦長で、その分表示領域を増やせるのが特徴です。
最適なアスペクト比と解像度【SNS別】
各SNSで推奨されているアスペクト比や解像度は異なります。
最適な設定を行えるよう、配信媒体の環境に合ったサイズや画質を把握しましょう。
YouTube
YouTubeの標準アスペクト比はPCブラウザで16:9、推奨解像度は1080p(HD)画質で1920×1080です。
アスペクト比が16:9以外の場合、動画サイズと視聴者のデバイスに最適なサイズに自動変更されます。
ただし4K〜8K画質のサポートは、2022年に終了しているので注意しましょう。
またスマホアプリは、動画サイズに合わせてプレーヤーのサイズが自動調整されます。
動画は縦向き・横向き・正方形のいずれの場合でも、画面全体に表示されるので、映像が見切れる心配はありません。
Instagramの動画投稿に適したアスペクト比は、下記のとおりです。
- フィード・発見タブ:アスペクト比4:5、解像度1080×1080以上
- リール:アスペクト比9:16、解像度500×888以上
- ストーリーズ:アスペクト比9:16、解像度1080×1080以上
スマホを縦持ちした状態でも、映像が大きく表示されるアスペクト比が推奨されます。
Facebookで推奨されているアスペクト比と解像度は、下記のとおりです。
- フィード投稿:アスペクト比1:1または4:5 (モバイルの場合のみ)、解像度1080×1080以上
- Facebookストーリーズ:アスペクト比9:16、解像度1080×1080以上
- Facebookリール:アスペクト比9:16、解像度500×888以上
- インスタント記事:アスペクト比16:9、解像度1080×1080以上
- インストリーム動画:アスペクト比16:9~1:1、解像度1080×1080以上
Facebookは投稿機能の種類が多いので、動画を書き出す際には要注意です。
TikTok
TikTokの推奨アスペクト比は9:16、解像度は1080×1920です。
動画の解像度が720×1280以上ないと、アップロードできないので注意しましょう。
また広告出稿をする場合、アスペクト比は9:16、1:1、16:9から選べます。
Twitterの動画投稿に適したアスペクト比は、縦横ともに1:2.39から2.39:1の範囲。最大解像度は1920×1200もしくは1200×1920です。
動画広告を出稿する場合は、推奨アスペクト比1:1、推奨解像度1200×1200です。加えて9:16、16:9にも対応しています。
例えばYouTube広告用に作った16:9の動画を、Twitter広告にも流用できます。
最適なアスペクト比を選んで動画品質の劣化を防ごう!
アスペクト比・解像度の設定が異なれば、動画品質の劣化に繋がります。
ぜひ本記事を参考に、YouTubeをはじめとする各SNSに最適なアスペクト比や解像度を把握してくださいね。
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最適なアスペクト比を選んで動画品質の劣化を防ぎましょう!