Instagramの運用は、化粧品メーカーにとって有効なプロモーション手段の一つ。
化粧品は画像や動画によって魅力が伝えやすいだけでなく、ターゲット層として多いであろう20代〜30代女性の利用率が高いことも理由として挙げられます。
とはいえ化粧品メーカーのInstagramアカウントがすべて成功しているわけではありません。
そこでこの記事では、成功している化粧品メーカーのInstagramアカウントの実例をご紹介します。
成功している化粧品メーカーのInstagram
多くの化粧品メーカーが、集客や販促を目的にInstagramを運用しています。
今回は、そんな中でも成功しているといえる実例を5つピックアップしてみました。
ぜひ成功実例から運用方法を学んでみてくださいね。
THREE/世界観を魅せるブランディング
THREE(スリー)はオーガニックや国産原料にこだわったナチュラル指向のコスメブランド。
バズコスメと呼ばれるようなアイテムもいくつか誕生しており、あらゆる世代の女性から愛されています。
Instagramのフォロワーは39.2万人。
そんなTHREEのアカウントは、“らしさ”をうまく表現している点が特徴的です。
ーTHREEらしい世界観の写真とキャプション
オーガニック、国産、ナチュラルといったイメージのあるTHREE。
そんなTHREEのイメージをそのまま体現したような写真が数々投稿されています。
同じ雰囲気の写真ばかりではなく、新発売するシリーズや季節感に合わせた写真をチョイス。
トンマナはすべて揃っているため、違うカラーの写真が入っていても違和感がありません。
絶妙な余白を使ったものや、光をうまく取り込んだ写真が多く見受けられます。
ナチュラルなイメージのブランディングには、加工しすぎていない自然体な写真がおすすめ。
ナチュラルなだけでなく、高級感も同時に訴求することができます。
また、キャプション(投稿文)においても世界観を体現しています。
絵文字を使わず、語りすぎない紹介文はまさにTHREEらしい表現方法。
ターゲットとしている年代に合わせたキャプションが作り込まれているといえるでしょう。
MAC/ルックを多く見せて惹きつける
MAC(マック)はカナダで設立された化粧品メーカー。
年齢や人種、性別に捉われることなく、トレンドを取り入れた最先端のコスメを世界に発信しています。
Instagramのフォロワーは35.7万人。
リールなどもうまく利用し、化粧品メーカーならではの発信を行っています。
ーコスメの使い方をわかりやすく発信
MACのアカウントで特に注目したいのが“リール”の役割です。
リールには自社コスメを使ったメイクアップ動画が多くアップされています。
実際に使用シーンを見せることで、写真として見ていたコスメを自分ごと化させ、購買意欲の向上へと繋げることができるのです。
動画はコスメの発色や質感がよりわかりやすいため、化粧品メーカーのアカウント運用にとても適しています。
また、リールをフィードにも投稿することによって、フィード投稿が充実。
フィードに載せても違和感がないようなサムネイルを用意しておくといいでしょう。
to/one/分割投稿を駆使した運用
to/one(トーン)はナチュラル&オーガニックを掲げたコスメブランド。
洗練されたパッケージや、やさしい使い心地が人気の理由でしょう。
フォロワー数は現在14.2万人です。
to/oneから学ぶべきは、プロフィールで見たフィード投稿の美しさ。
分割投稿をうまく使ってユーザーの興味を引いています。
ー分割投稿はプロフィール遷移の鍵
分割投稿とは、1枚の画像を数枚に分割して投稿すること。
グリッド投稿と呼ばれることもあります。
3枚、6枚、9枚への分割が一般的です。
分割投稿のメリットは、プロフィールに大きく表示されるという部分。
1枚の投稿で済ませるよりも目立った訴求ができるため、キャンペーン情報や新商品のPRに有効とされています。
また、ユーザーがタイムラインで見られるのは1投稿分のみなので、完成図が気になるということもメリットの一つ。
分割した投稿の全体像を見るためにプロフィールに遷移してきてくれるため、エンゲージメントが上がります。
ただ、分割投稿はタイミングによってずれて見えてしまうというデメリットも。
ずれが生じるとプロフィールが汚く見えてしまうので、常にきれいに見せたい場合は3枚ずつの投稿が必要です。
hince/スウォッチの見せ方に注目
韓国のコスメブランドであるhince(ヒンス)。
東京・青山に旗艦店を構えるなど、日本でも人気のブランドです。
フォロワーは7.6万人。
韓国コスメブランドの日本アカウントの中では、比較的多くのフォロワーを抱えています。
韓国コスメブランドはコンセプトの見せ方や写真のおしゃれさが秀逸。
ここでは特にhinceのスウォッチ(見本)の見せ方についてご紹介します。
ー質感を大事にしたスウォッチ写真
おしゃれなフィード投稿ばかりですが、中でも参考にしたいのがスウォッチの撮り方。
コスメを扱うメーカーであれば、色を見せるためにスウォッチ画像をSNSに掲載することも多いことでしょう。
手の甲や腕、パレットなどに全色塗るのが定番ですが、hinceのスウォッチはより質感がわかりやすいような塗り方を徹底。
1枚の画像としておしゃれに見えるよう、あえてアンバランスに配置されたデザインも目を引きます。
いいね数は800件超えと、ユーザーの反応からも印象が見てとれることでしょう。
hinceのアカウントは、全体的な色使いもおしゃれ。
くすみカラーを基調としていて統一感があり、パッケージデザインやブランドイメージとマッチした雰囲気に仕上げられています。
Z世代をターゲットにしたSNSを運用する際は、韓国コスメブランドのアカウントの見せ方を参考にすると良いでしょう。
MAQuillAGE/2枚目以降で商品理解を深める
ドラッグストアでも購入できる、クオリティの高いコスメを発信するMAQuillAGE(マキアージュ)。
若い世代からミセス世代まで、幅広くユーザーを獲得しているブランドです。
フォロワーは13.3万人。
MAQuillAGEのフィード投稿は一見シンプルなのですが、秘密は2枚目以降にあります。
ー2枚目以降で商品にしっかり引き込む
プロフィールからフィード投稿を見ると、とてもきれいなデザイン。
情報は画像のみに見えるのですが、2枚目以降をスライドすると商品のポイントや使用するメリットなどがしっかりと説明されていることがわかります。
Instagramでは画像を見せることに気を取られがちですが、それだけでは伝わらない部分もあることでしょう。
しかし、Instagramは長い文章が読まれにくいプラットフォーム。
キャプションに長々と書くよりも、画像に文章を埋め込んだスタイルの方が好まれる傾向にあるのです。
フィードの雰囲気を崩さずに商品についてより詳細に説明したい場合は、ぜひ複数枚投稿で2枚目以降を活用してみてください。
世界観を、伝わりやすく
化粧品メーカーのInstagram運用成功例について紹介させていただきました。
フォロワーを獲得しているアカウントの多くは、ブランドならではの世界観をうまく表現できているブランドばかり。
さらに、その世界観がより伝わりやすいよう工夫されていることも成功アカウントの共通点として挙げられます。
Instagramは化粧品メーカーと非常に相性の良いプラットフォーム。
ぜひうまく活用して、ユーザーとの繋がりを深めていきましょう。
※フォロワー数は2023年7月13日時点のものです。