動画ファイルの形式は「MP4/MOV/AVI」など、種類は様々。
中には、聞き覚えのある形式があるかもしれませんが、「目的に合った動画ファイル形式の選び方まではわからない…」とお悩みの方は多いのではないでしょうか？
動画制作において、正しい動画ファイル形式を選ぶことは大切です。選択を誤ると、必要以上に動画の画質が落ちたり、再生できなくなったりする可能性も…。
そこで今回は、動画ファイル形式の種類や違いから選び方まで詳しく解説します。
動画を発注する際に役立つ情報になりますので、ぜひ最後までご覧くださいね。
動画ファイル形式について
そもそもなぜ、動画の形式によってファイルを変換する必要があるのでしょうか。その理由は大きくわけて2つあります。
- 動画ファイルは静止画像に比べて、ファイルサイズが大きいから
- 動画形式によって再生の互換性がない、プラットフォームやブラウザがあるから
動画ファイルは適切な形式に変換をしないと、動画のアップロードや再生などの動作が重くなったり、最悪の場合は動画を再生することすらできないケースもありますので、注意が必要です。
そんな動画ファイル形式について理解を深めるには、コーデックとコンテナの関係について知っておく必要があります。
- コーデック：圧縮・変換・復元を行うソフトウェア
- コンテナ：動画のデータを保存するためのファイル
コーデックはそれぞれ圧縮の特徴が異なるので、コンテナ（ファイル形式）に対応するコーデックを選択する必要があります。
動画ファイル形式には数多くの種類が存在しますが、これからご紹介する主要な動画ファイル形式を押さえておくだけでも、動画を発注する際の知識として役立つでしょう。
主要な動画ファイル形式
動画ファイル形式の種類には、どのようなものがあるのでしょうか。ここからは、主要な動画ファイル形式について活用シーンを交えながら5つご紹介します。
MP4
MP4は、Windows・Macともに標準対応している汎用性の高い動画ファイル形式です。他の動画形式と比較すると解像度は低いですが、YouTube・Facebook・Twitter・Instagramなど、幅広く活用することができます。
MOV
MOVは、Apple製品のデバイスに最適化された動画ファイル形式です。YouTube・Facebookに対応しています。
MOVの魅力は、データ容量こそ大きいものの、ハイクオリティな音声・画質を保てることです。ただし、WindowsでMOVを再生する場合は、QuickTime Playerのインストールが必要になりますので注意しましょう。
AVI
AVIは、Windows標準の動画ファイル形式です。Windows・Mac・Linuxのほぼすべてのブラウザで利用することができます。汎用性の高いファイル形式ですが、ファイルサイズが大きくなりやすいという特徴もあります。
FLV
FLVはFlashの動画ファイル形式で、主にYouTubeのストリーミング再生として利用されています。FLVはOSやブラウザ環境に左右されず再生することができるので、現在でも幅広く活用されている動画ファイル形式です。
MPEG-2
MPEG-2は「MPEG2-PS」「MPEG2-TS」の2種類に分けられる動画ファイル形式です。MPEG-PSはDVDやデジタル放送、MPEG-TSはブルーレイや地上波放送に使われています。
配信形態に合わせた動画ファイル形式の選び方
動画ファイル形式の種類についてご説明してきましたが、実際に動画ファイル形式を選ぶとなると、「どれを選んでいいかわからない…」と悩んでしまいますよね。
ここからは、配信形態に合わせた動画ファイル形式の選び方について、活用シーン別に4つ解説します。
YouTube
YouTube公式*がおすすめの動画ファイル形式にMP4を挙げています。特別な理由がなければ、MP4を選択するのが良いでしょう。
また、YouTubeは数多くの動画形式ファイルに対応をしているので、本記事でご紹介した形式は全て利用することができますよ。
*参考：YouTubeヘルプ｜YouTube にアップロードする動画におすすめのエンコード設定
SNS
主要SNS*で採用されている動画ファイル形式は、MP4とMOVの2種類です。（*Twitter/Instagram/Facebook/TikTokなど）
また、スマホで撮影した動画をSNSに投稿する場合は、iPhoneはMOV、AndroidはMP4というように、動画ファイル形式が異なるので覚えておきましょう。
Webサイト
Webサイトに動画をアップロードする場合は、MP4を選びましょう。理由は、ブラウザの再生環境を問わない汎用性の高い動画ファイル形式であるからです。
ブラウザが対応しておらず再生できない動画となってしまっては、ユーザーにストレスを与えかねません。より多くのユーザーに見てもらうためにも、MP4のような汎用性の高い動画ファイル形式を選ぶことが大切です。
DVD
DVDの動画ファイル形式は、MPEG-2が一般的です。通常は他の形式で動画の編集を行い、最終段階でDVD-Video形式のMPEG-2に変換するのが理想とされています。
高画質のファイルからMPEG-2に変換することで、動画のクオリティを高く保つことができますよ。
動画ファイル形式に関する注意点
最後に、動画ファイル形式に関する注意点を解説します。事前に注意点を確認して、クリエイターさんにスムーズな動画の発注をできるように備えておきましょう。
変換を繰り返さない
動画のファイル形式の変換を繰り返すことはおすすめできません。圧縮を繰り返すことによって、データを軽くすることはできますが、動画の画質が劣化してしまう可能性があるからです。
また、一度変換した動画は元の品質に戻すことができません。必要以上にクオリティが下がってしまい、せっかくの動画が台無しになってしまう可能性も…。
変換を繰り返し行う必要がある場合は、元データを保存しておくことをおすすめします。
目的のプラットフォームで再生出来るか確認する
各プラットフォームによって、対応していない動画ファイル形式がある点には要注意です。
後からでも形式の変換はできますが、前述のとおり変換を繰り返すと、動画の品質劣化に繋がる恐れがあります。目的のプラットフォームで再生できるかどうかという点においては、必須で確認を行いましょう。
最適な動画ファイル形式を選択して、高品質な動画を作ろう！
適切な動画ファイル形式で動画を作ることによって、高品質な動画をユーザーに届けることができます。
形式によって活用シーンは異なるので、本記事でご紹介した情報を参考に、自身の動画に合った動画ファイル形式を選んでくださいね。
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